早田ひなとは? パリ銅メダリストの復活と、張本美和との女子エース争い

早田ひな USスマッシュ2026

卓球の日本女子を長く引っ張ってきたエース、早田ひな選手。パリ五輪で銅メダルと銀メダルを勝ち取った実力者は、左腕の大ケガという苦しい時期を乗り越え、2026年には世界ランキングトップ10に返り咲きました。

この記事では、まず早田ひな選手がどんな選手なのか、プロフィールと戦績、しなるようなフォアドライブを軸にしたプレースタイルを詳しく紹介します。そのうえで、パリ後の「空白の1年」からの復活と、2026年のUSスマッシュで生まれた張本美和選手との新たな「女子エース争い」にも触れていきます。

早田ひなとは? 日本女子を背負う25歳

まず、早田ひな選手のプロフィールを一覧で紹介します。

氏名 早田 ひな(はやた ひな)
生年月日 2000年7月7日(25歳)
出身 福岡県北九州市
所属 日本生命レッドエルフ
身長 167cm
戦型 左シェーク・両面裏ソフトのドライブ型(左利き)
プレースタイル 長身から放つしなるフォアドライブと、両ハンドのパワードライブが武器
世界ランキング 10位(2026年・USスマッシュ前後)
備考 全日本選手権シングルス4度優勝。パリ五輪で銅・銀の2つのメダルを獲得

主な戦績

  • 2020年 全日本選手権 シングルス初優勝
  • 2021年 アジア選手権 シングルス・団体・混合ダブルス優勝(三冠)
  • 2023年 世界卓球(ダーバン)女子シングルス 銅メダル
  • 2023年 全日本選手権 シングルス優勝
  • 2024年 パリ五輪 女子シングルス 銅メダル/女子団体 銀メダル
  • 2024年 全日本選手権 シングルス優勝
  • 2025年 全日本選手権 シングルス優勝(3連覇)
  • 2026年 WTTコンテンダー・リュブリャナ 女子シングルス優勝(トップ10復帰)
  • 2026年 USスマッシュ 女子シングルス ベスト8/女子ダブルス 準優勝(張本美和と)

全日本選手権シングルスを4度制し、女子ダブルスでは5連覇を達成。世界卓球やパリ五輪でもメダルを勝ち取ってきた早田選手は、長く日本女子のエースとして世界のトップと渡り合ってきました。

パリ五輪の激闘と「空白の1年」

早田選手のキャリアを語るうえで外せないのが、2024年のパリ五輪です。女子シングルスで銅メダル、女子団体で銀メダルと、2つのメダルを勝ち取りました。日本女子のエースとして期待に応えた大会でした。

しかし、その裏には大きな痛みがありました。シングルスの準々決勝で左前腕を負傷。診断は「尺側手根伸筋腱の亜脱臼」という、手首の腱が外れてしまうケガでした。それでも準決勝から先は、痛み止めとテーピングで痛みを抑えながら戦い抜いての2メダルだったのです。

ケガはその後も早田選手を苦しめます。2024年10月のアジア選手権では左前腕を再び痛め、シングルスを棄権。試合復帰まで102日を要し、戦列に戻れたのは11月20日でした。早田選手はこの時期を、のちに「空白の1年」と振り返っています。過去の栄光と決別し、ゼロから作り直す。それが「新生・早田」への覚悟でした。

「新生・早田」の復活とトップ10復帰

ケガから戻った早田選手は、着実に力を取り戻していきます。2025年の全日本選手権では見事にシングルスを制し、大会3連覇を達成。日本の頂点に立てるところまで回復したことを、はっきりと示しました。

そして2026年、早田選手は国際舞台でも結果を出します。WTTコンテンダー・リュブリャナ2026で女子シングルス優勝を飾り、世界ランキングを2つ上げて10位へ。パリ後に一度は落ちていたトップ10の座に、自らの手で返り咲きました。同じ大会では、張本美和選手と組んだ女子ダブルスでも優勝しています。

「普通に卓球ができるようになって、今が楽しい。自分のシーズン2は始まったばかり」。復帰後の早田選手はそう語っています。大きなケガと向き合い、怖さを乗り越えて戻ってきた25歳は、今まさに第二章を歩み始めています。

USスマッシュ2026 ― 2年連続ベスト8と、張本美和との激突

トップ10に戻った早田選手が臨んだのが、2026年7月のUSスマッシュです。

3回戦では、世界屈指のカットマンとして知られるドイツのハン・イン選手(世界ランク19位)と対戦。早田選手は11-6、11-9、11-7のストレートで、やりにくい相手を危なげなく退けました。予選ラウンドから全試合をストレートで勝ち上がり、2年連続となるベスト8入りを決めます。

準々決勝で待っていたのは、勢いに乗る張本美和選手(世界ランク4位)でした。国際大会での対戦成績は、早田選手が9勝2敗と大きく勝ち越してきた相手です。直近も早田選手がストレートで勝っており、「宿敵」に対して分の良さは早田選手にありました。

試合は張本選手が第1・第2ゲームを11-7で先取。早田選手も第4ゲームを11-9で取り返して食い下がりましたが、競り合った第3ゲームを13-11で落としたのが痛く、最終ゲームも11-7で振り切られてゲームカウント1-4で敗れました。早田選手にとっては、長く勝ち続けてきた相手に初めて土をつけられた一戦となりました。

一方、この大会では張本美和選手と組んだ女子ダブルスで決勝に進出。中国の王曼昱/蒯曼ペアに敗れ準優勝でしたが、シングルスではライバル、ダブルスでは頼れる相棒という二人の関係が、いっそう際立つ大会になりました。

早田ひなの強さ ― しなるフォアドライブと両ハンド

今回は準々決勝で涙をのみましたが、早田選手が世界トップクラスの実力者であることに変わりはありません。その強さの核心を見ておきましょう。

最大の武器は「しなる」フォアドライブ

早田選手の最大の特長は、167cmの長身を活かした、しなるようなフォアハンドドライブです。体全体をムチのように使って打つ一発は威力があり、両ハンドから繰り出すパワフルなドライブで相手を押し込んでいきます。2015年からはチキータ(バックハンドのレシーブ技術)も習得し、攻めの幅を広げてきました。

パワーから「緩急」への進化

もともとパワーが持ち味だった早田選手ですが、東京五輪の後はスイングをコンパクトに改善。コース取りや緩急を使った戦術面を磨き、力任せではない試合運びができる選手へと進化してきました。ケガを経てなお進化を続ける探究心こそ、早田選手の強さの土台です。

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張本美和との「女子エース争い」

2026年、卓球ファンの間で語られ始めたのが、日本女子の「エース争い」です。

その象徴が、早田ひな選手と張本美和選手の関係です。張本美和選手は、男子エース・張本智和選手の妹。10代から頭角を現し、2026年にはキャリアハイの世界ランク3位まで駆け上がった、次世代の主役です。国際大会では早田選手に9連敗と一度も勝てずにいましたが、USスマッシュ2026の準々決勝でついに初勝利。自身初の4強入りを果たしました。長く勝てなかった相手を破っての一勝は、張本選手にとって大きな意味を持ちます。

興味深いのは、二人が国際大会ではライバルでありながら、ダブルスでは名コンビだということです。リュブリャナ2026では組んで優勝し、USスマッシュでも決勝まで勝ち上がりました。敵として頂点を争い、味方として同じ目標を追う。この関係が、二人をさらに高め合っていくはずです。

とはいえ、張本選手の台頭は「早田の終わり」を意味するものではありません。長くエースを背負ってきた早田選手に、本物のライバルが現れた。そう捉えるほうが自然です。二人が競い合うことで、日本女子全体がさらに強くなる。エース争いは、むしろ日本卓球の層が厚くなった証拠なのです。

これからの早田ひな ― LA五輪へ

USスマッシュでの準々決勝敗退は、確かに悔しい結果でした。しかし早田選手は、大きなケガから戻ってトップ10に返り咲いたばかり。ここからが「シーズン2」の本番です。

次の大きな目標は、2028年のロサンゼルス五輪です。張本美和選手という強力なライバルとともに、日本女子の中心として世界に挑む。今回の一敗は、その長い物語のなかの通過点に過ぎません。ケガを乗り越えた「新生・早田」がどこまで駆け上がるのか。そこにこそ注目が集まります。

まとめ

早田ひな選手は、USスマッシュ2026では2年連続のベスト8に進みながら、準々決勝で張本美和選手に敗れました。しかし、パリ五輪での銅・銀2メダル、全日本選手権4度の優勝、そして左腕の大ケガから復活してきた実績は、いささかも色あせていません。

張本美和選手の台頭と、早田選手の巻き返し。二人の女子エース争いは、これからの日本卓球を何倍も面白くしてくれるはずです。LA五輪へ向かう早田ひなから、目が離せません。

よくある質問

早田選手について、検索でよく調べられる疑問に、最後に補足しておきます。

早田ひな選手はどんな戦型・プレースタイルですか?

左利きのシェークハンドで、両面に裏ソフトラバーを貼るドライブ型です。167cmの長身を活かした、しなるようなフォアハンドドライブが最大の武器。両ハンドのパワフルなドライブに加え、緩急やコース取りを使った戦術面にも定評があります。

早田ひな選手はなぜ試合を長く離れていたのですか?

パリ五輪のシングルス準々決勝で左前腕を負傷し(尺側手根伸筋腱の亜脱臼)、その後2024年10月のアジア選手権で再発したためです。試合復帰まで102日を要しましたが、2025年の全日本選手権ではシングルスを制して3連覇を達成し、2026年には世界ランキングトップ10に復帰しています。

早田ひな選手と張本美和選手はどちらが強いのですか?

国際大会での通算対戦成績は早田選手が9勝2敗と勝ち越しています。ただしUSスマッシュ2026の準々決勝では張本選手が勝利し、勢いは若い張本選手にもあります。二人はダブルスでは名コンビでもあり、LA五輪へ向けたライバル関係として注目されています。


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参考・出典

※記録・数値は公開時点の各種報道に基づきます。

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